こうなると、これを悪化させないためには、足を切断するしか他に方法がありませんでした。
そんな中、画期的な治療法が注目を浴びています。
それはマゴットセラピーという治療法です。
マゴットセラピーとは
マゴットとはうじ虫のこと。
蛆虫といったらハエの幼虫ですから、うわっと引いてしまうのもわかります。
ですが、そんな、皆に忌み嫌われるうじ虫が、難治性潰瘍にはとても有効なのです。
実際の治療では、壊死した皮膚にマゴットをガーゼと一緒に固定して、定期的に取り替えるというもの。
ハエの幼虫が腐った部分を食べることにより、傷口がきれいになるほか、うじ虫の唾液に含まれる物質が微生物を殺す役目をすることから、よりキズの回復が早まる効果があります。
実際、2〜3週間でその効果は実感できるそうです。
マゴットセラピーの歴史
実を言うと、このウジムシ治療は新しいものではありません。
もともと、古くは、オーストラリアの原住民アボリジニー(Aborigines)がキズを清浄にするために、ウジムシ治療を行っていました。
また、ビルマの伝統医学では傷をウジや泥、そして濡れ草で覆い治療していたそうです。
他にも、アメリカ先住民であるインディアン(Mayan Indians)は、動物の血を漬け乾かした布で創を覆うことにより、傷にウジを湧かせて、傷を治療していたことが知られています。
身近なところでは、戦争中の救世病院などでは、ウジムシの涌いた創の方が速く治癒し、
結果的にその兵隊の命が助かったという事例が多かったそうです。
マゴットセラピーと糖尿病
マゴットセラピーを受けたことにより、実際、9割もの患者が足を切断せずにすむようになったというのですから、この効果はすごいものがあります。
糖尿病の場合、足を切ったからといってそれが治るわけではありません。
普段の生活でのリハビリが必要になってくるわけですが、両足を切断してしまうと、移動にものすごくハンデがかかることから、その後の回復が支障をきたす可能性が高いです。
対して、両足切断を回避できるのなら、自分で歩行できるわけですから、その後の糖尿病に対するコントロールのしやすさは歴然です。
マゴットセラピーを受けるには
ただ、このうじ虫治療に使用する蛆虫はなんでもいいというわけではなくて、無菌で育てられたヒロズキンバエの幼虫を使います。
気になる治療料金は、20万円弱ほど。
足を切断しなければいけない苦痛から考えれば、ものすごく安い料金といえるのではないでしょうか。
マゴットセラピーを行っている医療機関は、マゴットを日本で取り扱っているジャパンマゴットカンパニーで問い合わせることができます。
マゴットセラピー治療施設
◆北海道
函館中央病院
北海道函館市本町33-2
0138(52)1231
◆宮城県
仙台社会保険病院
宮城県仙台市青葉区堤町3-16-1
022-275-3111
◆新潟県
豊栄病院
新潟県新潟市北区豊栄石動1-11-1
025-386-2311
◆東京都
東京医科歯科大学付属病院
東京都文京区湯島1-5-45
03-3813-6111
◆愛知県
社会保険中京病院
愛知県名古屋市南区三条1-1-10
052-691-7151
◆大阪府
いぶきクリニック
大阪府門真市幸福町1番37号
06-6909-1110
医誠会病院
大阪府大阪市東淀川区菅原6-2-25
06-6326-1121
◆和歌山県
済生会和歌山病院
和歌山県和歌山市十二番丁45
073-424-5185
◆奈良県
マミ皮膚科クリニック
奈良県香芝市真美ヶ丘6丁目10
0745-77-9997
◆島根県
島根大学医学部付属病院
島根県出雲市塩冶町89-1
0853-23-2111
◆岡山県
光生病院
岡山県岡山市厚生町3丁目8番35号
086-222-6806
岡山第一病院
岡山県岡山市高屋343
086-272-4088